最終更新日:2012年3月29日

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会議結果 

次の附属機関等の会議を下記のとおり開催した。

附属機関等の名称

 平成23年度第3回みよし市文化財保護委員会

開催日時

 平成24年2月29日(水曜日) 午前10時30分から午前11時20分まで

開催場所

 学習交流センター2階201会議室 

 

出席者

 

 (委員長)石川芳秋

 (委員)本多康夫、鈴木昭、久野芳夫、山内幸子

 廣瀨教育長

 (事務局)

 鈴木教育部次長、野々山資料館長、林資料館補佐、嘉見資料館主査、塚本資料館主査、平井資料館主事

次回開催予定日

 未定

問い合わせ先

 教育行政課資料館係 担当者名 林、塚本

 電話番号 0561-34-5000

 ファックス番号 0561-34-5150

 メールアドレス shiryoukan@city.aichi-miyoshi.lg.jp

下欄に掲載するもの

議事録全文

要約した理由

審議経過

【議事】

 1.文化財資料の購入について

 2.その他

 

<典礼>
 ただいまより平成23年度第3回文化財保護委員会を開催させていただきます。
最初に教育長よりご挨拶をお願いいたします。
<教育長>
 本日はお足元の悪い中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。本日の会議は本年度最後の委員会ということであります。昨年、委員の皆さまには視察をしていただきましたけれど、石川家住宅が、昨年8月に文化財の指定をいただきまして、11月には市の方へ寄贈されました。今後26年度の一般公開に向けまして、耐震診断と資料調査を進めていく予定になっております。本日の議題といたしましては、文化財資料の購入が挙げられておりますが、皆さまのご忌憚のないご意見をお願い申し上げまして、冒頭のご挨拶とさせていただきます。
<典礼>
 ありがとうございました。つづきまして石川委員長よりご挨拶をお願いします。
<委員長>
 ご無礼いたします。先ほど教育長からもお話のございました通り、私どもの任期の最後の委員会ということになります。今日の議題は、文化財資料の購入についてですが、忌憚のないご意見をどしどし出していただきたく存じます。文化財行政に関しましても、併せてご意見をいただければ幸いです。ご案内の様に、今日は2月29日で、珍しい日と申しますか、そんな日にいろいろ協議をして、麻谷作品を購入した、あるいは行政の面でこういうことがあったということになれば、大変意義のある、そんな一日になろうかと思います。どしどしとご意見を賜りたいと思います。お願いいたします。
<典礼>
 ありがとうございます。これより会議の取り回しにつきましては石川委員長にお願いいたします。
<委員長>
 それでは、これから会議に入りますけれど、山田委員はご都合が悪いということで、出席をいたしておりませんが、会議は成立いたしますので、よろしくお願いいたします。なお、議事録署名は例によって委員長がいたしますので、ご了解をお願いいたします。
 議題の文化財資料の購入につきましては、事前に資料を送っていただいてありますので、十分目を通していただけてあると思います。その購入の是非につきまして諮問をいただいておりますので、ご審議をいただきたいと思います。
 事務局から説明をお願いします。
<事務局>
 資料No.1の蜀桟道図は、山間の雪道を行く一行を描いた作品で、同じ画題の作品を麻谷は多く描いています。館蔵品でも同様の構図の作品はあります。作品としては良く描いてあり、大きさもあって、良い作品だとは思われますが、評価にも記されておりますとおり、白い胡粉などは後に入れられており、保存状態も良くありません。ヤケが全体に見られ、落款も変色しています。
 資料No.2の菊花図は、画を麻谷が描き、讃を古竹老という人物が記しています。画としては非常に簡単に描いており、麻谷の作品としての価値はそれほど高くないと思われますが、古竹老という人物との関係から資料的価値が考えられます。麻谷は名古屋へ戻ってきたのち、多くの人物と交流をしていますので、その一端がわかるかと思います。ただし古竹老という人物についての解明は、今後の検討課題になります。そういった面で、資料的価値が高い作品だと思われます。
 資料No.3のひな人形は、内裏飾りで、ご覧の通り、それほど保存状態が良くありません。年代もはっきりとわかりませんが、大きさや衣装などから、昭和初期頃に飾られた典型的な内裏飾りだと考えられます。人形の背面に傷みが多く、状態としては良くないのですが、近年は古いひな人形の寄贈が減ってきており、そういった面でも、収蔵する価値はあると考えております。
 説明は以上です。実際に詳しく見ていただいて、ご評価いただければと思います。
<委員長>
 それでは資料を実見する前に、何か疑問なことがありましたら出してください。
<本多委員>
 資料No.1の作品名はどういう意味か。
<事務局>
 蜀は中国にあった古い国の名前です。桟道は山の急峻な箇所に設けられた道をさしています。
<本多委員>
 山道の図だね。
<事務局>
 蜀桟道図というと、険しい山道を一行が進んでいくという構図が多いかと思います。

<本多委員>
 主題は下の方か。
<事務局>
 どちらかといえば、馬に乗る一行がメインになると思われます。
<委員長>
 いつごろの作品かはわからないか。
<事務局>
 年記はありませんが、若い時ではないと思います。晩年に近いころだと考えられます。
<委員長>
 資料No.2の菊花図の讃は何と書いてあるか。
<事務局>
 すみません、まだ解読しておりません。
<委員長>
 古竹老がどういう人物かというヒントがそこに出てくるのではないかと思う。
<本多委員>
 古竹老は名前か。
<事務局>
 雅号だと思います。印鑑は「伴月」と詠めるのですが、こちらも名前というよりは雅号ではないかと思います。一応名古屋やこの周辺の人物を調べてはみたのですが、出てこなかったので、それほど知られていない人物であるか、あるいはこの地域の人物ではないかもしれません。もしこの地域の人物でないとしたら、それはそれで意味があることだと考えられます。そういった面で、この古竹老を調べて行けば、この作品の価値は上がってくるかと思います。
<委員長>
 ひな人形の飾りは揃っているか。
<事務局>
 男雛の方はすべてそろっていますが、女雛の方は檜扇が欠失しております。
<本多委員>
 いまあるひな人形の中では大きい方か。
<事務局>
 内裏飾りとしては一般的な大きさです。
<鈴木委員>
 少し首が傾いているが、折れているのか。
<事務局>
 折れてはおりません。
<委員長>
 それでは近くで見ていただいて、改めてご意見を頂戴したいと思います。
(各委員が資料を実見)
<委員長>
 しっかりと見ていただきました。購入の是非を踏まえてご意見を賜りたいと思います。
<本多委員>
 蜀桟道図とひな人形はかなり保存状態が悪い。だけれど中々こういうのは手に入らない。そういう意味では手に入れておくことも必要なのではないか。麻谷の作品はだんだん減ってきているのではないか。豊田が持っているのか。
<事務局>
 良い作品は豊田市美術館や愛知県陶磁資料館などが所蔵しています。近年、業者による持ち込みも減っています。出てきたとしてもこの程度の作品ばかりです。
<本多委員>
 多少補修はできるのか。
<事務局>
 ヤケてしまった作品は難しいと思います。
<本多委員>
 ひな人形はどうか。
<事務局>
 人形の方はできないことはないのですが、当時の裂などがないと難しいと思います。
<本多委員>
 難しいわけだね。
<委員長>
 豊田市美術館の吉田館長さんの評価だと、購入に支障はないということの様だが、皆さん感じられた通り、かなり傷んでいる。傷んでいるということは、値段についても考慮してもらわないといけないのではないか。資料的な価値からいうと、特に菊花図の古竹老がどういう人物かということは、今後の研究の課題であり、そういう点では、我々に調査の観点を示してくれたということで、そういう面での資料の価値はあると思う。蜀桟道図のようなテーマや構図を麻谷は得意としているから、たくさんあると思う。菊花図の落款は、「麻」と「谷」が分かれているが、初めて見た。
<本多委員>
 珍しいと思う。
<委員長>
 そういう点でも、資料として価値があると思う。

<本多委員>
 落款がこれまでの作品と違うと、全く駄目なのか。
<事務局>
 厳しい方はそう言いますが、メインは絵なので、そちらを見て判断すべきだと思います。この菊花図は、簡単に描いてある作品で、判断が難しいですが、下手ではないと思います。
<本多委員>
 うちにあるものも、小さなもので印鑑がない。そういうものも描くのかと思う。
<鈴木委員>
 郷土の生んだ絵師のものだから、金銭的には、相談する価値があるかとは思うが、郷土に係わるものはみよしが持つのが一番正しいかなと思いますので、購入すべきだと思います。
<委員長>
 資料館で毎年ひな人形展を開催している中で、今回のひな人形が、欲しくてしょうがないというところまではいかないと思うけれど、あっても良い方と思うのか。
<本多委員>
 動かしていると壊れてしまいそうだが。
<委員長>
 製作年代がはっきりしていれば良いと思うが、いつ作ったものかわからない。
<事務局>
 寄贈であれば問題なくいただきます。古いひな人形をご寄贈いただく機会がだいぶなくなっているので、出てきたということであれば、収蔵できればと思います。
<本多委員>
 あっても邪魔にはならないか。
<事務局>
 状態は確かに悪く、展示に多少の支障がある可能性も考えられますが、邪魔にはなりません。
<久野委員>
 この年代のものは資料館に収蔵されているのか。
<事務局>
 昭和4,5年くらいまでの内裏ひな人形は収蔵しております。
<本多委員>
 これから調べていっても年代はわからないか。
<事務局>
 難しいと思います。
<委員長>
 では結論をお聞きしたいと思います。例えば、購入するとして、条件を付ける、結果値段を考慮してもらうか、あるいはこのまま購入するか、あるいは購入すべきではないという、3点に分けてお聞きしようかと思うがどうか。
<本多委員>
 値段については考えようがない。
<委員長>
 では、購入についてはいかがでしょうか。
<久野委員>
 購入することは良いと思います。要するに値段が問題となる。
<鈴木委員>
 値段については交渉する余地がある。
<委員長>
 では購入するということでよろしいでしょうか。
<全委員>
 意義なし。
<委員長>
 色々と欠品があるから、値段の方で考慮していただくという条件を付けるということにいたします。
<全委員>
 異議なし。
<委員長>
 では購入ということで諮問に対する答申をいたします。値段については考慮すべきという意見も多いですから、その辺を期待いたします。
では議題については以上で終わります。私どもの任期の最後の会議でありますので、文化財行政全般について、なにかご意見なりご質問がありましたらお願いいたします。
<本多委員>
 いつも出てくる話だが、たくさん購入して持っているわけだが、それをどのように市民に公開していくか、そういう機会を持たないといけないと思うのだが、なかなか難しい。運んだりするのも大変であろうし。その辺についてもう少し良い方法はないか。ただ持っているだけではだめで、少しでも機会を設けてほしい。学校関係から来てもらって子どもたちに見てもらう機会も作ってもらった。まだまだ少ない気がするが。なるべく活用してほしい。今は予算も少ないようだが、かつては高価なものも購入している。活用や利用の方法を検討してもらうことが必要だと思う。
<鈴木委員>
 文化の日などに、サンアートで写真など展示している。そこでひとつでもブースを借りて、みよしが収蔵している郷土の、麻谷作品を展示する。そうした方が万人に見てもらえる。資料館でやると万人が来ない。そういうところで、ブースを借りて、民俗資料館が収蔵しているふるさとの絵師の描いた絵を展示すれば、ちょっと見に行こうかとなって、市民に文化が芽生えてくるかなと思う。今日も朝、某コーヒー店で集まったが、今日はシルバーの仕事があって、その後こういう会議に行くと言ったら、ある人が、町の商品の開発をしているが、三好稲荷のレポートをした新聞記者と会う話になっていると言っていた。それなら三好稲荷の横に資料館があるから立ち寄れと、雑談だが話していた。いつも黒笹や莇生や福谷など15人くらいの人と毎朝会うが、その中には資料館と聞いても、どこかわからないという人もいる。
<本多委員>
 そうだね。
<鈴木委員>
 資料館に図書館。全然知らない、一般の人は。だから文化の日だとかそういう時に、僕も写真を出したことがあるが、ああいう所の一角に、みよしの資料館の収蔵したものですといって、5幅でも良いから出すと、みよしの資料館、こうやってみよしの先人の絵師の絵を収集しているのか、ということから認識してもらわないといけない。我々、文化財保護委員会、今日もある人から、みよしに文化財があるのかと言われた。たしかに目玉となるような文化財はない。我々が研修に行っても、どこの市町に行っても立派な古いものがある。みよしにもし他から委員が来たら何処を見せるのか、僕はいつもそう思う。だから文化の日などで、こういう収蔵したものを展示して、市民に啓蒙して、文化財とはこういうものだと、なんでも文化だと。福谷の昭和8年に作った隧道がある。百姓の掘ったトンネルだ。こちらの谷から水を送ろうとして掘った。今の高速道路の入り口の上から蓬平地、学校の下の方、乾田だったが、そこを水田にするために作った。そういうものも産業遺産になるかなと思って写真を撮ってもらった。入口は良いが、出口の方にはみんなが色々なものを捨ててある。母親から聞いた話だが、僕は昭和7年生まれだが、おなかの中にいるうちから工事にかかっていたという。それで8年に開通した。今ならプレートなどを埋めるが当時なのでない。
<本多委員>
 今話があったように、みよしの場合は、資料館と言ってもみんながなかなかピンとこないような状況だね。あまり行ってみようかという雰囲気でもなさそうだ。今度新庁舎ができて、最初聞いていたときには、みんな中に入れてしまうようなことだったが、その後、また別個に図書館ができるわけですか。
<教育長>
 そうです。
<本多委員>
 そこには資料館は一緒にならないのか。
<教育長>
 今の基本構想の段階では、資料館は入っていないです。

<本多委員>
 今のままですか。
<教育長>
 はい。展示スペースは多少できる予定です。
<本多委員>
 私が思うに、展示スペースを作って、資料館の一部をお客さんに見てもらう。そうすると資料館にも入る。全く今は別個だから、なかなか来ない。ちょっと関心のある人だけしか来ない。もう少しうまく活用してほしい。図書館と並べてあれば、結構見てもらえると思う。図書館を今度作るのであれば、図書館の横に資料館の何か、展示するところを作っておけば、それは効果があると思う。そうでないとなかなか。どんどん良いものを買えたとしても、しまっておくだけで、もったいない気がする。
<久野委員>
 いかに話題性を作るかだとも思う。
<本多委員>
 一般の人が来やすくしておかないといけないと思う。
<委員長>
 図書館の一部に展示のスペースがある例としては、知立市がある。知立市は図書館の中に資料館がある。かなり広い。あそこは別に資料館がないから、一角を資料館にしている。ああいう形であるならば良いけれど、例えばサンアートも当初はあそこで展示するということだったが、あれでは展示しようがない。もっと広くないと。これで庁舎が完成するとなると、やがては複合施設に入ると思うのですが、資料館側は見ているだけですかね。例えば、ここは空くかな。学習交流センター。図書館は空くね。
<教育長>
 図書館は複合施設に入ります。
<委員長>
 今の資料館のあの場所も古くなったし、これから資料館を、言葉悪いけれど、残された資料館をどうするか、そういう話はないのですか。そこまでいっていないのですか。
<教育長>
 そこまではいっていないです。
<鈴木教育部次長>
 ただ複合施設の中には展示スペースがありますので、そういったところに資料館の資料、麻谷の絵や発掘した遺物なども展示できるのではないかということで、現在検討中です。生涯学習の成果も展示したいという話もありますので、その辺りをどう確保していくか、現在検討しております。
<委員長>
 よろしくお願いいたします。その他になにかありますでしょうか。なければ協議を終了いたします。
<典礼>
 ありがとうございました。以上で平成23年度第3回みよし市文化財保護委員会を終了いたします。

 

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お問い合わせ

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ファクス:0561-34-5150

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